試聴会参加者様の声
2019年4月18日、4月20日の試聴会に参加いただいた方の声をご紹介します。
試聴会ではZ1000-FE168NS、前作のZ1000-FE108Sol、FOSTEXさんの取説に書いてあるエンクロージャーにFE168NSをいれた3つのSPを比較しながら視聴していただきました。
“ 巷でバックロードホーンの欠点と言われている癖を感じさせない、素晴らしいスピーカーです。”
ご視聴者様
此木様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
現在オーディオ用としてFE88SOLを取扱説明書に載っている標準バックロードホーンに入れて使っています。8.5cmフルレンジとは思えない、迫力のある低音ですが、どうしてもバックロード特有の籠った響きが取れないのが悩みで、今回試聴会に参加しました。
FE168NSのバックロードは二子玉川にあるフォステクスのショールームで既に聴いており、その時は比較用にFE88SOL、FE103、FE208SOLのバックロードホーンが置いてありましたが、口径が大きくなると確かに余裕は出るものの、籠った響きについてはあまり変わらない印象でした。
実は今回の試聴会もあまり大きな期待はしていなかったのですが、一度音工房Zの音を聴いてみたいと思い、参加してみました。試聴会はZ1000-FE168NSに加え、FE108SOL、及び同じユニットでフォステクスの標準バックロードホーンがセットされており、私の目的にピッタリのラインアップでした。
全体として私が感じたのは、お世辞抜きでZ1000-FE168NSはよく出来ている、実際聴いてみるまで半信半疑で、フォステクスの標準バックロードとあまり変わらないのでは、と思っていたのですが、あまりの違いに愕然としました。標準バックロードは馬力はあるものの、籠った響きが多く出て、ピアノやボーカルが曇った感じになるのに対し、Z1000-FE168NSに切り替えるとそれが霧が晴れた様になくなり、大変クリアな音が出てくる、しかもバックロードホーンの迫力とか、FE系の特徴である軽く音が飛んでくる様な感じは変わりません。標準バックロードホーンはエージングが済んでいないとか、何か細工がしているのでは、と思ったくらいでした。
失礼な言い方で申し訳ないですが、こんなに真面目に、調整を重ねたスピーカーを作っているとは思いませんでした。あともう一つ驚いたのは、Z1000-FE168NSとFE108SOLバージョンの差がかなり小さいことでした。確かにZ1000-FE168NSのほうが音を出す力に余裕があるのは感じましたが、かなり僅差だと思いました。むしろTW抜きでは高温が美しいFE108SOLの方が良いと思った音源もありました。
大変満足の試聴会だったのですが、Z1000-FE168NSで一つ問題があるとすれば、 サイズが少々大きく、横幅が今の置き場には収まらないかもしれないということです。今標準バックロードホーンに入れているFE88SOLで同じものが出来れば、ベストだったかもしれない。実はこれを作るときにZ700-FE88SOLが出ていたのは知っており、試聴の問い合わせたまでしていたのですが、試聴会に間に合わず断念していたのですが、それを今更後悔することになりました。
私はこれからサイズを確認しようと思っていますが、バックロードホーンについて迷っている方があれば、是非一度試聴してみることをお勧めします。巷でバックロードホーンの欠点と言われている癖を全く感じさせない、素晴らしいスピーカーです。
“ 正直この出来であれば値段を見るとペアでなく1本でこの価格と言われて納得できるデザイン、音色かと思います。”
ご視聴者様
RGアドバンス 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
その次に今回の本命、16センチのフルレンジを使ったZ1000-FE168NSの試聴会に入りました。
私は今までのZ1000シリーズの定位感の良さ、音の抜けの良さに惚れて103SOL、108SOLと立て続けに購入してきたのですが、今回の物はそれとは一線を画する物でした。
まず見た目ですがこれまでのシリーズと全く違いウォールナットの30mmの集成材のバッフルが高級感を演出していて強度的にも出音に良い影響があるのでは、という物でした。
前回の試聴会でZ800-FW168HRS(V3)でも感じましたが新しく入れたられたNCルーターでの手作りではまず作ることの出来ない丸みを持ったデザインの良さは音を最優先にしていた(すみません)音工房Zスピーカーが今は見た目もハイエンドになったことを感じました。
会場に付いた時にはすでに音が鳴っていてFOSTEXの限定のスーパーツイーターが繋がれており、やっぱりこの大きさのフルレンジになるとツイーターは必須なのかな、と思っていました。ところがツイーターをはずした状態で試聴しましたが、思っていた以上に素直な出音で高音から低音までとても良いバランスで、いつも聴くCDの曲を聴かせてくれとても厚みのある中低音が印象的でした。
8センチ、10センチフルレンジのような音のリアル感や抜けの良さは確かに少し後退してはいるのですが、その分中低音から中高音までとてもフラットに広い帯域の音を再現できているように思いました。 小口径のバックロードエンクロージャーですとどうしても抜けてしまう周波数域がある感じがあったのですがちょうどその帯域が上手く表現されているように感じました。
FOSTEXの推奨のバックロードホーンのエンクロージャーと聴き比べても推奨箱の癖のある中低音の盛り上がりを出口のバスレフポートでうまい具合に抑制出来ていて、音量を上げて聴く私にはとても好印象でした。
必要以上のリアリティがない分、長時間聴いていても聴き疲れ知らずな感じもしました。
大山様はまだこの段階になっても満足はしていないようで市販するまでの間にもう一段階の最終調整をされるようなことをおっしゃっておりましたが私としてはこのままで十分でないかと思いました。 また、出来ることであれば完成となった音を再度聴いてみたいとも思いました。
サイズも画像で見ていたのを想像で思っていたよりも一回り小さく、かなり買いたい衝動に心動いてしまいました。
まだ出来上がって時間が経っていないのからかもしれませんが、ユニット自体、エンクロージャー自体も今一つ硬さというか、張りが取れていない感じも若干ある状態でしたので、これから100時間、200時間とエージングされていってその癖が取れたところで再度使用してみたいとも思いました。
問題は狭い我が家の設置場所をどう確保するかとどのスピーカーにお休みしてもらうかということ、財布との相談でないかと。苦笑
今回のスピーカーで一番救いなのはユニットが限定のSOLシリーズでないのでじっくり検討できるというところでしょうか。
正直この出来であれば値段を見るとペアでなく1本でこの価格といわれても納得できるデザイン、音色かと思います。
また気に入ったスピーカーは長年に渡って聴いていたいと思うのでその点からもユニットが今だけしかない限定品でないというのはとてもうれしいと思います。
実際に私が持っている103、108solは万が一の時のためにそれぞれスペアのユニットを1ペアずつ新品で保管している状態ですので。笑
“ 3機種を比較すると、Z1000-FE168NSがリビングルームで聞くには多くのジャンルの音源にフィットして良いのかもしれない”
ご視聴者様
倉地 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
Z1000-FE168NSはフォステクスのエンクロージャーと比較した時に全体の音のバランスが良い。フォステクスの箱は元気よく聞こえるが、その結果音の解像度を犠牲にしている印象を受ける。
不思議なことに同じユニットを用いているZ1000-FE168NSはしっとりとくっきりとした音像を描く。60を過ぎて悪くなった耳にもこの差は明確に聞き取ることができ衝撃的である。Z1000-FE108Solと比較しても16センチバージョンの音像の明確さは変わらない。さらに10センチでは不足していたスケール感がZ1000-FE168NSでは満たされている。
スピーカーの口径と箱のチューニングで音の印象がこれほど異なるのは1つの発見である。
Z1000-FE168NS、Z1000-FE108Sol、FOSTEXの16センチバックロードどれも良いスピーカーに聞こえるかもしれないが、
3種類を比較するとZ1000-FE168NSがリビングルームで聞くには多くのジャンルの音源にフィットして良いのかもしれない。
Z1000-FE168NSのイメージとして30センチウーファー付きブックシェルフの音である。低い方はそれほど伸びていないという説明にもかかわらず
聞こえるような錯覚になる。
“ Z1000-FE168NSは自然な音、低域よく伸びている。
女性ボーカルも自然な感じで良い”
ご視聴者様
ヘルマン 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
Z1000-FE168NSの音は自然な音、低域よく伸びている。女性ヴォーカルも自然な感じで良い。
フルレンジスピーカーにありがちなピーキーさとかエネルギーバランスのクセがなく、良質かつ安心して聴けるとても良い音。礼砲の音もここまで出るとは素晴らしい。ギターの繊細さも、キレの良さもでている。
■10センチ(Z1000-FE108Sol)の音
Z1000-FE168NSより腰高。女性ボーカルの自然さは良い。礼砲の音はなんだかわかりにくい。ギターも軽くなる。原音を知らないが、Z1000-FE168NSのほうが本当っぽいような気がする。
■フォステクスの音
中低域に誇張感、ソースによっては迫力もでるが。ヴォーカルの口が大きくなる。礼砲の音もボワーンとなり何の音がわかりにくい。ギターも中低音がふくらみすぎてキレが悪い。
■Z1000-FE168NSの音(持参のオペラソースで)
拙宅のモニターオーディオStudio20の方がより自然で生演奏に近いかもと思った部分もあったが、全体的にとても優秀。村上敏明のCDは録音にやや難があるが、色々な視聴を際にキンキン声になりすぎた再生音になりやすいが、Z1000では逆に聴きやすく歌声らしく聴けた。僅かに響きがおとなしいか?スーパーツィーター追加の効果はヴァイオリンの高音などのツヤを付加する感じで、音を激変させないところが逆に好ましい
“ 完成度が高くてこれ以上のものはいらないかなと思いました”
ご視聴者様
Brown Sugar 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
前回のZ1000とどのように違うか興味がありました。
家はスワンを使っていて前回のZ1000はスワンに比べてバランスの
良さ、雑味のなさが印象的でした。
今回のZ1000は16センチということでボーカルの中高域について10センチユニットとの違いを中心に聴きましたが、全体的にさらにバランスがよく、音楽ソースを余裕をもって鳴らしている感じがありました。完成度が高くてこれ以上のものはいらないかと思いました。
フォステクスの箱も典型的なBHの音としての比較が面白かったです。フォステクスは開放的な音が印象的でしたが、完成度ではやはりZ1000ですね。
“ これまでが職人による「自作品の最高峰」であるのに対して、Z1000-FE168NSは家具の延長線上にある「工芸品」の域に達していると思いました。”
ご視聴者様
toby様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
本題のZ1000-FE168NSの試聴です。
1.Z1000-FE168NS
2.Z1000-FE108Sol
3.FE168NS+FOSTEX標準バックロード箱
まず、1曲目から「Z1000-FE168NS」のバランスの良さが際立ちますね。Z1000-FE108Solは声が少しマットな大人し目になりますが、こちらも良く纏まってます。
FOSTEX標準BLは中域に癖があります。BL臭さというものです。
10点満点で採点すると1:9点、2:8点、3:5点。
2曲目のChant。これはイントロのドーンという太鼓の再生力が分かれ目ですが、Z1000-FE108Solも良いのですが、Z1000-FE168NSを最初に聴いているので物足りないです。口径10cmの出来の良い箱なのですが、口径16cmのユニットと今回の新しい箱が1歩も2歩もリードしてます。FOSTEX-BLはバックロードと箱の容量が一番大きいということで低域の音圧は出ていますが、中低域の癖が耳に付きます。
10点満点で採点すると1:9点、2:8点、3:5点
3曲目でも大きく印象は変わりませんでした。168NSの低域の自然な延びが良いです。108SOLも声がキラキラと艶やかで、繊細な中高域がとても魅了的です。FOSTEX-BLはすみません。聴くに忍びないので、この後の評価は割愛させてもらいます。
10点満点で採点すると1:8点、2:9点、3:5点
4曲目に関しては、どのSPも大砲部分のピークが歪んでしまい、きちんと再生出来ていませんでした。。。
10点満点で採点すると1:6点、2:6点、3:5点
5曲目はクラッシックギターの楽曲ですが、108SOLにアドバンテージがあったように思います。
10点満点で採点すると1:7点、2:9点、3:4点
続いて持ち込み音源での試聴です。
今回の持ち込み音源は以下の4曲を用意しました。
1.Giorgia Fumanti - Campi d'Oro
2.Brian Bromberg - Come Together
3.山中千尋 - Life Goes On
4.松居慶子 - Souvenir
1で女性ボーカルを癖なく、気持ち良く再生できるか。
2でウッドベースの低音から倍音まで通して再生できるか。
3で音数の多い、テンポの速い曲をもたつくことなく再生できるか。
4で楽器の多いアンサンブル曲を纏まり良く再生できるか。
という点に着目してZ1000-FE108Sol、Z1000-FE168NSを聴き比べました。
中域から低域までの再生能力はやはりZ1000-FE108Solに対して余裕を持って再生します。ただ、4曲目のサックスに関してだけは1000-FE108Solの方が気持ち良く聴けましたが、これは限定的であり、全域に渡るトータルバランスはZ1000-FE168NSに軍配が上がります。
最後に、仕上げに関しての感想です。
Z1000-FE108SOLは木目の綺麗なツキ板仕上げですが、ナチュラル色。対するZ1000-FE168NSはバッフル板が銘木のウォールナットで板厚が30mm。この重厚なる高級感、スクエアなZ1000-FE108SOLに対して斜め方向のカットで、6角形。サランネットもそれに合わせて6角形と抜かりがありません。これまでが職人による「自作品の最高峰」であるのに対して、Z1000-FE168NSは家具の延長線上にある工芸品の領域に達していると思います。
“ 角に施された面取りやホーンの穴が従来製品の四角から丸穴に変わったことも相まって、ひと手間かかった高級感を感じさせます”
ご視聴者様
あべしひでぶ 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
試聴席の正面に並べられた3組のスピーカーの中で、やはり重厚なダークブラウンに塗られた新型Z1000-168の存在感がひときわ目を惹きました。
角に施された面取りやホーンの穴が従来製品の四角から丸穴に変わったことも相俟って
、ひと手間かかった高級感を感じさせます。その後の説明で正面は突板仕上げではなく削り出しであるというお話に本気を感じました。
いろいろなソースで3組の聞き比べを行い、同じユニットを使っても箱によって大きな差がでること、小径のユニットでも箱によって重低音を出せることがよくわかりましたが、正直なところ同席された方も口々に云われていたように、10センチ径のユニットであれだけの低音の量感と艶のあるボーカルを聞かせてくれたZ1000-FE108Sol(?)の実力の高さにまずびっくりしました。
主役のZ1000-FE168NSの制動の効いたビシッと締まった低音は私の好みにどストライクなのですが、ユニットのエイジングが足りないのかやや中音域が硬いイメージで、残念ながら108と比較すると女性の声や弦の音に艶がなく乾いて聞こえました。
エイジングによって解れてくる部分もあるのでしょうが、製品版までに低域の量感を更に10%ほど上げるというお話でしたので、中音域も聞き始めから色気のある音に仕上げていただけることを期待します。
ペアで40万円近いお値段となると一般のオーディオファンからすればちょっと躊躇する価格帯に入ります。見た目は十分にクリアしていると思いますので、音も貴社のこれまでの製品を超える魅力のあるものであって欲しいと思います。
また試聴の機会がありましたらぜひよろしくお願いいたします。
“ Z1000-FE168NS、Z1000-FE108Sol両者ともBHBSとはこういうものというのがよくわかりました”
ご視聴者様
Tateo 様
ご視聴機種
Z1000-FE168NS
本日の視聴会は足を運ぶ甲斐が十分にあり、とても良かったです。どうもありがとうございました。
Z1000-FE168NS、Z1000-FE108Sol両者ともBHBSはこう言うもの!と言うのが良く分かりました。
比較機のバックロードにあった気になる中域音をうまくカットしてあるんですね。Z1000-FE108Solの方が定位感、勢い、キレの面では優っている感じを受けましたが、大音量時にドラムの音で破裂音のような「パン」「パン」という感じに聞こえる部分がありました。
憶測ですが、大音量になって行くと中高域と低域のバランスが変わり、中高域が優って来るせいなのかも。
Z1000-FE168NSはと言うとZ1000-FE108SOLを少しマイルドにした感じで聞きやすい。大音量時に前述の破裂音もなく、安定感がある印象です。
するとこちらは小音量、大音量に関わらず中高域と低音のバランスが変わりにくく鳴らせているのかも。どちらを選べと言われると甲乙がつけがたいですが、Jazzや女性ボーカルものはZ1000-FE108SOL、オーケストラはZ1000-FE168NS、ロック、POPS系は割と大きい音で聞くならZ1000-FE168NS。そうでないならZ1000-FE108SOL。デザインはZ1000-FE168NSの方が高級な感じがして好きです。