スピーカースタンドの効果
これまで床にベタ置きにしていたスピーカーをスピーカースタンドの上に載せると音は一変します。スピーカースタンドをうまく使いこなせばあなたの利用しているスピーカーの能力をさらに引き出すことが可能です。スピーカースタンドを利用することで得られる効果を3つ紹介します。
①低音の締りを良くする
スタンドあり
スタンドなし
スピーカーを床にベタ置き、もしくはスピーカーを本棚に入れると床やラックからの反射の影響で低音の量は増して聞こえます。しかし、床や壁からの反射を使って低音を増やすと床の共振、締りのないよどんだ低域になりがちです。スピーカースタンドの上にスピーカーをのせると、床からの反射が減り結果的に低域は締りがあり・抜けの良いものになります。
②音場感を良くする
スタンドあり
スタンドなし
スピーカーの理想は点音源です。
点音源型のスピーカーは音場感の良い再生に適していると言われています。フルレンジ1発や小型の2wayブックシェルフは点音源に近い形状ですが、設置方法によっては点音源とはほど遠いスピーカーになってしまいます。点音源の理想を追求すると、スピーカーは宙に浮いた形にするのが理想ですが現実的には天板と支柱の面積ができるだけ小さいスピーカースタンドの上に設置するのがベストです。
※「音場感がよい音」とは演奏している場の雰囲気が立体的にうまく伝わってくるような音のイメージです。
「音場感が悪い音」というのは演奏している場の雰囲気が立体的に伝わらず録音したものをスピーカーから流している平面的なのっぺりした音のイメージです。
③不要な振動の影響を排除することで「解像度」がよくなる
スタンドあり
スタンドなし
重量があり共振が少ないしっかりした作りのスピーカースタンドにスピーカーを載せると、スピーカーからの共振が床などに伝わりにくくなります。スピーカーボックスは床からの不要な振動の影響が少ないので、スピーカー本来の実力を発揮することができます。
逆に作りが弱い本棚・カラーボックス・盛大に泣く床の上に直接スピーカを置くと、スピーカーからの振動が盛大に本棚や床に伝わります。スピーカーは自身が生み出した振動の影響を絶え間なく受け続けることで、スピーカーユニットの正しいピストン振動を妨げてしまいます。また床や壁に伝わった共振(壁鳴き・床鳴き)は音を著しく濁します。